くまの気持ち 北海道 むかわ町 ししゃも 3つの点を線で結ぶ! その6
- 2021/06/24
- 15:51
みなさん、こんにちは!
伊藤久雄の名曲『イヨマンテの夜』(1950)の「イヨマンテ」とはアイヌ民族の大事な儀礼で、ヒグマなどを獲ったあと、魂を神の世界に還す祭りの事だそうです。
作曲家の古関裕而がラジオの生放送で即興演奏したものを偶然聴いて気に入った作家の菊田和夫が歌詞をつけ、曲として完成しました。
当時菊田はアイヌ民族にまつわる作品を手掛けていたため、アイヌ的な単語の当てて、そのままレコードになったという事がWikipediaに書いてありました。
序盤どころか初めからアイヌ民族とは何の関係もなかったようですが、この曲自体は大ヒットとなりました。
この曲がもつ何とも言えない独特の不思議な雰囲気が「イヨマンテの夜」というタイトルとマッチしていますが、そもそもそういう儀礼は日中に行う事が多いのだそうです(笑)。
「北海道」「むかわ町」「ししゃも」
3つの点を結ぶシリーズですが、前回ついに「ししゃも」が登場しましたね。
日頃見かける「ししゃも」のほとんどは、輸入された「カペリン」という代用魚で、価格も安かったのですが、乱獲の影響で漁獲や輸出が規制されるようになってしまいました。
では、本物のししゃもはどこにいるの?
それは「北海道」だけなんですよ、という事で、「北海道」と「ししゃも」がようやく線で結ばれました。
ししゃもは北海道の太平洋沿岸にある一部の川で生まれ、海の浅いエリアで育ち、秋になると生まれた川にのぼり、産卵して次の世代へ命をつなぐというスタイルの魚です。
川で生まれて海で育って、秋にふるさとの川に還ってくのは「鮭」と同じです。
厳しい冬を前に、ヒグマをはじめとする動物たち、そしてもちろん我々人間にとっても
、大変貴重な「タンパク源」になります。本当に、こういった自然のサイクルというのは(結果的にかもしれませんが)よくできてるなと思わずにいられません。
むかしむかし、人々が上に苦しんでいたのをカムイ(神)が助けようとして、柳の葉を川に流すと魚に変わった
とか、
川に落ちる柳の葉を憐れんで、カムイが魚に変えた
とか、
アイヌ民族にもししゃもにまつわる伝承があります。
神さまがくれた貴重なタンパク源だから、無駄にしないで大切にしようねという主旨なのだと思います。とても大事ですね。
アイヌ語では柳は「スス」、魚は「ハム」で「ススハム」これがなまって「ししゃも」になったという事です。
ししゃもは漢字で「柳葉魚」と書きます。
つまりアイヌ民族の伝承から漢字を当てたんですね。
(その7へつづく)
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